イタリア伝統菓子 ビスコッティ専門店 ビナーシェ

取材日記

【第1回】土から作り続ける農家の石井さんを訪ねて


11月の晴れたある日、新商品の開拓のために千葉県成田市の農家さんを訪ねてまいりました。


発端は「千葉県の銘菓を作りたい」と思っているからなのです。


千葉といえば落花生。でも、落花生を使ったお菓子にはまだまだ伸びしろがあると思っていて、ビナーシェのお菓子「ビスコッティ」と落花生の相性がとてもよいことは試作の中でリストアップしておりました。

落花生農家さんとして、どなたを訪ねるべきか。。。


こういうときには不思議なもので、「この人のところに行ったらいいよ」とGoogle大先生が教えてくれるようです()

【今回の訪問先。どんな方なんだろう・・・?】

そして、今回我々が訪問したのは・・・


成田市で30年以上無農薬で野菜を作っていらっしゃる『石井恒司』さんという方。


「先方が受け入れてくださるかは分からないけど、行ってみなくては!」とお手紙を出しました。それをきっかけにアポイントを快諾してくださり、お忙しい中いろいろとお話してくださいました。

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【お世話になった石井恒司さん】


ご存じの方も多いかもしれませんが、落花生の品種で代表的なものに『半立(はんだち)』があります。味、香りとも良質と言われているのですが、石井さん曰く「ちょっと固くてさ、(作るの)やめたんだよね」とのこと。


確かに半立は食味がしっかりしています。それを一歩引いた視点で見ることは作り手としてもとても大切だなぁと気づかされました。

そんなわけで石井さんからは『中生豊(なかてゆたか)』という品種の落花生を分けていただくことに。いっぺんに欲張ったお付き合い(取引)ではなく末永いご縁になればと思っています。

ちなみに落花生という素材、ビスコッティとして現在考えているのは「塩の量を少し増やして」味を引き締めつつ、あるスパイスを用いた構成にするつもりです。お楽しみに!


石井さんはもちろん他の農作物も作っております。今は若手の方の育成にも尽力されていらっしゃるとのことですが、虫や蝶が飛び交う畑を案内していただけた時間はとても気持ちのよいひとときでした。


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【丹精こめて作られているブロッコリー。こんなにきれいなのに無農薬・・・すごいです。】




『大地と共に生きていらっしゃる方』


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【畑を見る石井さん】


特有の匂いというかオーラを発していらっしゃるなぁと感じます。


【土を見る石井さん】


嬉しいことに小麦粉も昨年から作り始めたとのこと。完全な無農薬の全粒粉で作るビスコッティには新しい境地が開拓できそうです。私個人としても楽しみな出合いとなりました。



このあと、収穫を終えて乾燥させている落花生のところに案内くださいました

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【収穫後、干している落花生の山】


落花生は収穫を終えてからも管理が難しいとのこと。天候次第で殻にカビが発生してしまうとか。

【上2つがきれいな落花生。一番下が少し黒くなってしまった落花生】


うーん、大変なんだなぁ・・・。大切に使わせてもらいます。

率直なところ、私は「無農薬=素晴らしい」と安易に思うことはあまりいいことではないとも思っています。いろんな創意工夫のもとに、適切に薬を用いることは農家さんの知恵だと思うからです。


でも、ワイン畑でもそうなんですが、やはり自然の生態系をよく理解された人の畑の農作物は、結果として味が数段良いと思うんですね。このテーマは私なんかが語れるものではないんですが、ビナーシェとしては、健全なモノづくりを通して皆さんに美味しい食べ物をお届けする中で、素晴らしいモノづくりをなさっている方々をご紹介できたらと考えています。

さ、新商品新商品!試作にも励まないと・・・!どうぞお楽しみに!


【石井さんとBinasceスタッフ集合写真】


店主より



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